尖閣諸島の領空侵犯について

令和7年5月3日、尖閣諸島沖の海域で中国海警局の巡視船より艦載ヘリが離陸し、日本の領空を侵犯した。
これに対し空自の戦闘機が緊急発進を行い、外務省の船越事務次官は駐日中国大使へ抗議した。
しかしながら、中国政府は日本大使館の横地晃首席公使を呼び出し逆抗議を行った。

中国政府は尖閣諸島を我が物とすべく画策しているに違いない。
現状、尖閣諸島周辺の海域では海上保安庁と中国海警局がにらみ合っている状況だ。
中国海警は巡視船4隻で1チームの編成をしており、現状では1ヶ月程で交代するパターンだ。
船の装備および隻数も中国海警の方が勝っており、海上保安庁の船では太刀打ちできない。
このような状況が長期化すれば、中国側が優位なのは明白だ。

そのため、尖閣諸島は日本が実効支配していることを示す必要がある。
石破総理が、過去に自分が総理になったら尖閣に陸上自衛隊を配備する旨の動画がSNSで話題になっている。
最も有効な手段ではあるが、人員や費用などの面から課題は多い。
筆者も元陸上・航空自衛官で離島防衛の難しさは理解しており、総理の決断だけで済むものではない。

代替案としては何かしらの無人設備(気象や海洋など)を設置して、定期的に設備保全のために上陸するという方法だ。その際に環境調査や島の保護活動を行うことも有用だろう。
中国政府から多少の反発はあるかもしれないが、自衛隊を常駐させることに比べれば容易いものだ。

さて次は、今回の領空侵犯について中国海警は日本の民間機が侵入したためと主張している。
フライトレーダーで該当の航空機については確認できており、個人所有の小型飛行機であることが判明している。
下記の画像の通り、石垣空港を離陸してから尖閣諸島に向けて飛行しており、尖閣への飛行が目的であったと予想される。

島より南南東約22㎞の地点で中国海警のヘリに警告され転回していると考えられ、以後は石垣・西表島付近へ戻った。

この民間機が飛行していなければ、今回の領空侵犯は起きなかったと思われる。
当該民間機の履歴からは純粋に遊覧飛行を目的にしていると思われるが、全く関係ないとも言えない。
この辺は、警察か国交省がチェックを行っているだろう。

今回の領空侵犯を通して尖閣問題のステージは一つ上がったと言える。
今後、中国はさらなる強硬手段に出てくることが予想される。実際に先月末に南沙諸島では中国海警が南沙諸島の島に上陸し、主権を主張する手段をとっている。後日フィリピン沿岸警備隊も上陸を行い対抗処置をとるなど状態は激化している。

同じことを尖閣でされた場合に、日本政府はどのような対処をするだろうか。遺憾砲で片付くレベルではないが、現在の親中・媚中政権では期待できそうにもない。中国共産党にとって石破総理が政権を担っているのは好都合だろう。
今後の中国の動向に最大限の警戒を怠らず、もっと国民が関心を持つことに期待する。

 


最後までご覧いただきありがとうございます。
ブログ村ランキングに参加しておりますので、下記のボタンを押していただけると幸いです。
何卒、ご支援の程よろしくお願いいたします。

にほんブログ村 ニュースブログ 時事ニュースへ
にほんブログ村

それでは、また。

コメント

タイトルとURLをコピーしました