中国軍空母、次は小笠原諸島海域で艦載機が発艦!

2025年6月8日(日)、防衛省統合幕僚監部より中国海軍艦艇の動向について報道発表が行われた。
内容については下記の通り

海上自衛隊は、令和7年6月7日(土)午後6時頃、中国海軍クズネツォフ級空母「遼寧」(艦番号「16」)、ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦(艦番号「122」)、レンハイ級ミサイル駆逐艦(艦番号「104」)及びフユ級高速戦闘支援艦(艦番号「901」)の計4隻が、南鳥島(東京都)の南西約300kmの海域において航行していることを確認した。
また8日(日)、空母「遼寧」の艦載戦闘機及び艦載ヘリの発着艦を確認した。
なお、空母「遼寧」は5月25日(日)から26日(月)にかけて、東シナ海上の海域において艦載戦闘機及び艦載ヘリの発着艦を行い、27日(火)に、沖縄本島と宮古島との間の海域を南東進し、27日(火)から29日(木)にかけて、太平洋上での海域において艦載戦闘機及び艦載ヘリの発着艦を行い、その後、30日(金)に太平洋上の海域を南進したものと同一である。
防衛省・自衛隊は、海上自衛隊第8護衛隊所属「はぐろ」(佐世保)により、警戒監視・情報収集を行った。
引用元:https://www.mod.go.jp/js/pdf/2025/p20250608_01.pdf

本サイトにて先月26日に投稿した記事でも述べたが、遼寧を含む艦隊は遠洋訓練で運用・作戦能力を向上する事が目的である。
また8日に発着艦を行った場所は第二列島線上であり、遠隔地においても展開する事が可能であることを示した。
なお、今回の活動について中国政府は国際法と国際慣行に合致しており、日本に対し客観的かつ合理的な観点で見るよう求めている。

近年で中国は海軍力を増強し、海洋プレゼンスを強化している。
今回の訓練で第二列島線まで進出したことで脅威は着実に高まっていると言える。
米軍は北マリアナ諸島のテニアン飛行場を改修しており、インド太平洋における軍事力を向上している。
海洋国家である我が国においても小笠原諸島の防衛体制を考え直す必要があるのではないか。

現状、硫黄島は海上自衛隊の航空基地と航空自衛隊の分屯基地が運営している。しかし、支援と救難が主要任務で双方ともに戦闘能力は皆無だ。航空自衛隊は定期的に硫黄島で移動訓練を行っているため、例えば戦闘機部隊の飛行小隊規模をローテーションで回すなど防衛体制を改めて考えてみてはいかがなものか。

また海上自衛隊および海上保安庁も洋上監視体制の強化は急務と言える、
つい先日、沖ノ鳥島から東へ約270㎞の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船が同意なく調査活動を行った。海上保安庁の航空機が無線で中止要求を行い、調査船は5時間後に水域を出た。
小笠原諸島の海底には豊富な水産資源があり、中国が狙っているのは明らかだ。広大な海の監視は厳しいものではあるが、無人機などを活用し双方が連携して取り組んでもらいたい。

最後に、今後も中国の行動はエスカレートする事が予想される。
我が国の防衛・安全保障は勿論のこと、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)のためにパートナー国と協力して国際秩序を確保するよう努めて頂きたい。

以上

※記事の投稿後に防衛省から追加の報道資料および距離の誤記載により画像を変更しております。

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